【小話】うんこギャンブル
こんにちは!先日、野良猫に「よーしいい子だ、さあ、ゆっくりこっちへ来るんだ」と、さながらハリウッド映画で貴重なマイクロチップを持ち出してしまった子供を説得するかのごとく声をかけていたら見知らぬおば様に見られた駄天使です。
ちなみに猫は小走りで車の下へ消えていきました。
では早速本題へ
突然ですが、皆様は『ギャンブル』というものを知っていますか?知ってますよね。
実は僕、駄天使はギャンブルが大好きなんです。
と、この一言を聞いて皆様は、競馬やパチンコ、闇カジノなんかを想像したんではないでしょうか。
違う、そうじゃないんです。
おっと失礼。
違う違う、そうじゃ、そうじゃないんです。
ちなみに僕はこの世代ではありません
では一体どういう事なのか説明しますと、ギャンブルとはつまり、賭けのことなのです。
一般的には、お金をベットして勝ったり負けたりするものがギャンブルだと言われていますが、お金以外にも何らかの形で勝ち負けがあるのならば、それはもうギャンブルと言っても過言ではないと思うわけです。
では、そんな私が最近したギャンブルはというと……
うんこを我慢できるか、できないか
です。
待ってください、ボコボコに殴り倒したくなる気持ちも分かります。ですが聞いてください。
それは、僕が海へ遊びに行った日のことでした。
朝から海へと向かい、夕方まで遊び尽くしました。
泳いだり、砂浜にちんちんを描いたり、砂浜にペニスを描いたりしていました。
まあそこからは特に何もないので省略します。
事件は、僕が家に向かう電車内で起こりました。
吊り革に捕まりながら、楽しかったなあ。また行こう。などと余韻に浸っていると、ギュルルルル…という音が聞こえてきました。
初めは、「おや?電車さんもお腹が減っているのかな?あはは」などと馬鹿げた想像をしていたのですが、やがてその音は僕の腹から鳴っているのだと気がつきました。
腹痛です。
突然の腹痛なんていつぶりでしょうか、ズキズキガンガンと腹に衝撃が走ります。しかしまだ電車は当分駅に止まりそうにありません。
そんな絶望的な状況の中では、僕は「ごめんなさいごめんなさい!!今日からいい子にしますからぁぁぁ!!!」と、神様に許しを乞うことしかできません。
ですが、神様はご立腹だったのか、ちっとも腹痛を和らげてくれません。
そして神の天罰と格闘すること約5分(体感的には人生3回分)、ついに最寄り駅に電車が止まりました。
僕はそこで「ふう、これでやっとうんこができる」などと、誰しもが抱く感情を当然のように抱きました。
と同時に、僕の中に住むギャンブラーが僕にこんなことを告げたのです。
「このまま家までうんこを我慢できたら、お前は英雄になれるぞ」
と。
僕は駅のホームで頭と腹を抱えました。
こんな状況に置かれた時に「うんこをする」という選択をするつまらない人間でいいのか……?
でも腹は痛いし、このままでは家に着くまでに漏らしてしまう可能性も……
悩みに悩みました。今年で一番悩みました。
そしてついに、僕の中で答えが出ました。
うんこを、家にテイクアウトする。
例えどれだけ腹が痛くても、うんこが漏れそうでも、ここでリスクを背負えない人間にはなりたくないのです。
それに、こんなとてつもない困難に立ち向かい、勝利し、家のトイレでゆっくりうんこでもできた日には、天にも昇るほどの快感を得られる気がするのです。
皆様はきっと、こいつは馬鹿か。イカれたうんこ野郎だ。と思うでしょう。
ですが、うんこに惑わされないでください。
僕が言いたいことはただ1つ。
『意味が無いことにこそ、楽しさが隠れている』
哲学者:クソモラス
ということです。必要なことに目を向けすぎるのも疲れてしまいますしね。
みたいな???
すみませんちょっと無理やり良い話にシフトチェンジしようとしちゃいました。
ちなみにうんこは漏れました。もう二度とギャンブルなんてしません。